第34回「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」

今回は、小学校の入学式や「花見」などのために参加できなかった方が、連絡あった方だけでも5名おられました。外に出て行けるまでに回復しておられることに心より感謝しました。他にも、体調不良のために参加したくても参加できなかった方がおられますので、今回の宝石のような樋野語録をおすそ分けいたします。

 

まずは、皆さんで「365日の紙飛行機」の歌詞をかみしめて熱唱致しました!
実は、樋野先生のリクエストでした!

  

  

では、さっそく前半の格調高い講話をお分かち致します。

☆「365日の紙飛行機」は、本当に素晴らしいですね! 

 

☆「ブスの25か条」

 

☆「つもり違い十ヶ条」  
 ※島根県の出雲大社のお土産店にあったもの

 一 高いつもりで低いのが教養
 二 低いつもりで高いのが気位
 三 深いつもりで浅いのが知識
 四 浅いつもりで深いのが欲望
 五 厚いつもりで薄いのが人情
 六 薄いつもりで厚いのが面の皮
 七 強いつもりで弱いのが根性
 八 弱いつもりで強いのが自我
 九 多いつもりで少ないのが分別
 十 少ないつもりで多いのが無駄

 

☆「真理は、誰が言ったのかわからないようなのが良い。」

 

☆「何かあっても『胆力と覚悟』が必要!」
 →初めは「良い」と言っても、問題が起きたら去っていく人が多い
 →華やいだ生活をしていても何かがあったら去っていくのは、日本人の特徴
 →何があっても「私が責任を取ります(覚悟)」と言えば良い。
 →清水次郎長から学ぶ

 

☆山岡鉄舟と清水次郎長(やくざ)の会話
 山岡「お前は子分が沢山大勢いるだろうが、お前のために死ぬ子分は何人おるか?」
 清水「誰もいません。わしだったら子分のために死ぬ」
 →本当の覚悟。本当のリーダー。
 →「激動する社会を先取りして、難しい課題に挑戦する人物」が少なくなってる

 

☆何かを為すTo do前に、何であるかTo beが大切
 →存在自体が重要
 →南原繁「第一高等学校の学生時代、新渡戸先生の講義で最も大切な教えは
        "To doの前にTo be"であった」  

 

☆南原繁が新渡戸のことを「明治・大正・昭和を通してこれほどの深い教養をもった
    先生はいなかった」と言っている。

 

☆人生の出会い
 →良き先生、良き友、良き本に出会う  人生邂逅の3大法則
 →本物の人物に接すると自分の悩みが、どうでもよくなる

 

☆親鸞は「私は法然上人に騙されても良い」と言った。 
 →人間の師弟関係

 

☆チンパンジーやゴリラと、人間の違い
 →チンパンジーは頼まれなければ手を出さない
 →人間は困っている人がいたら自ら進んで手を差し伸べる
 →チンパンジー化している人間。劣化している
 →良きサマリア人 

 

☆老人のチンパンジー、ゴリラから学ぶ
 →若い時にはグループの中心でも、年を取ると一人出ていく。
  でも、何かあると、小さい子どもを面倒見ている。
 →あるがままにそこに居る(ある)=老いの究極的な意義
 →若い時には自分で何でもやろうとする。
 →「利他性(自分を犠牲にしても他人の利益を図る)と鈍感性」
 →人のために鈍感な人物になる。
 →人のことが気になる、注意したくなる人が多い。

 

☆人間は動物(チンパンジーなど)から学ばなければいけない

 

☆境遇に関わらずやる

 

☆不良息子とどう付き合うか学ぶ 
 →批判するのではなく、「関心をもって」「手を差し伸べる」ことが大切
 →正常細胞とがん細胞から学ぶ。
 →関心を持ってやるとおとなしくなる

 

☆「天寿がん」
 →がんは「共存」しかない
 →生きることががん化への道  
 →天寿を全うする

 

☆認知症になるかがんになるか?  逆相関

 

☆ユーモア 

 

☆Quality of deathを学ぶ
 →日本にQuality of lifeはあるが、Quality of deathは少ない
 →カントとの臨終の言葉「これでよい」
 →勝海舟「これでおしまい」
 →内村鑑三の娘「もう行きます」

 

☆樋野先生の新しい著書 (まだ出版されていない)
 →「人の心に残り物を残していく」 柳田邦夫さん
 →『ガン回廊の朝』の著者

  

 
☆冗談ぽく、本気でやることが大切  
 →多くの人は悲壮感が漂ってる。
  深刻に言うと悲壮感が漂う。
 →冗談を本気でやる人物になる  
  冗談だけでは周りは馬鹿にする

 

☆教育は、全ての物を忘れた後に残るもの  
 →社会に出て、20年30年後に思い出すものが教育。
 →偉そうに「30年後に実現することを明日実現する如く語る」

 

☆どのように声をかけたら良い(慰められる)のか学ぶ。
 →誰かに声をかけられるのも嫌がられる(余計なお節介)・・・
 →声をかけてあげたら良いと思ったが、相手が嫌になる・・・
 →優しい声でもなく、無視でもなく・・・

 

☆人間ができないことを動物がやっている
 →手術場に行けない子供に付き添い、帰ってきても慰める。
 →子どもがん小児病院に3匹ファシリティドッグがいる
 →なぜ病院に?
  本来人間がやるべきことを人間が出来てない。
  人間が慰められない。

 

☆日々の訓練。教科書とかにない。実践の場。

 

☆同じテーブルに座って話しをする関係性が教育。

 

  

 

 

この後は、テーブルごとに対話学の実践の場です!
裏番で、個人面談が樋野先生によって行われました。
各テーブルから以下のような感想が聞かれました☆

■家族、介護、仕事のことをユーモアたっぷり話せたひとときでした。

■みんなで樋野先生の暇気な風貌に感嘆していました

■医療関係の方が来られていたので、その立場からのお話が聞けて有意義でした。

■参加したいと願いつつどうしても参加できなかったのですが、34回目にして今回
  初めて参加できました。参加して良かったです!これを毎月聞いていていたら
 「変わるだろうな」って思いました。

 

今回はユーモアが心に残った人が多かったようです。

 

そして、参加者の方から樋野先生に質問。

<質問内容>
ユーモアと冗談の違いを教えてください。

 

<回答>
☆ユーモアはYou More(あなたをもっと)
 →相手の必要に共感する。自分の気持ちで接しない
 →冗談は自分の気持ちで接する
 →馬を下りて花を見る  
 →医療維新まだ来たらず

☆冗談は自分の気持ちで接する。

☆健康な時の冗談は良くても、困っている時には冗談は人を傷つける。
 →良い冗談と、悪い冗談がある。
 →良い冗談と思ったら言う。
 →悪い冗談と思ったら言わない。

 

 

 

なるほどですね!

 

そして後半の樋野語録もお分かち致します☆
これまた格調高かったです!

 

  

 

☆「先憂後楽」
 →人間はまず最悪のことを考える。責任の所在が分かる。
 →先楽後憂は、悪いことは後(30年後など)に出てくる。  

 

☆歯を食いしばって人を褒める
 →存在自体が重要。存在を評価したらダメ。
 →To Do の前にTo Be
 →対話学の訓練  
 →30分間沈黙でも苦痛でない存在

 

☆ハッピーではなく、ジョイフルを求める(心から湧き出るもの)
 →寝たきりの方でもジョイフルの人もおり、不良息子を立ち直させる。
 →境遇に関わらずジョイフルが可能

 

☆キング牧師の最後の演説は「良い目立ちたがり屋になれ」
→いつも家に閉じこもって外に出ないのではなく人のためにやる。
 利他性。

 

☆良い目立ちたがり屋には鈍感性が必要。
 →何かしようとしたら、周りの人は文句言う。
 →マザー・テレサが、何かあるたびに言ったのは「気にするな」
 →何かやるときには「気にするな」。しかし、人のためにやる。

 

☆人間に問われるのは動機。良い動機をもってやる。

 

☆「電子計算機時代だ、宇宙時代だといってみても、人間の身体のできと、その心情の動きとは、昔も今も変わってはいないのである。超近代的で合理的といわれる人でも、病気になって自分の死を考えさせられる時になると、太古の人間にかえる。その医師に訴え、医師を見つめる目つきは、超近代的でも合理的でもなくなる。静かで、淋しく、哀れな、昔ながらの一個の人間にかえるのである。その時の救いは、頼りになる良医が側にいてくれることである。」 by  吉田富三

 

☆人間に対する最初の質問は「あなたはどこにいるのか?」
 →答え「私はここにいます。私を遣わしてください」 役割、使命

 

☆大変ながん患者が家でカフェ 富士見 がん哲学外来 「夢屋カフェ」 
 →境遇に関わらず使命がある
 →人のためにやろうとすると笑う。
  そうすると、明日死んでも良いと思える。

 

☆全力を尽くして、後のことは心の中でそっと心配する
 →なるようにしかならない

 

☆若き日に読んだ本を暗記している

 

☆「勝海舟が『ノミやシラミが肩をチクリとさすだけ。命に別条なし』」と書いたのが
    新渡戸稲造。

 

☆自分が尊敬する人物が偉いと言ったら、偉いと思える。
 →尊敬する人物を目の前の人物で見つけないと深入りできない。
 →樋野先生は、勝海舟も新渡戸も南原も知らない。
 →樋野先生が出会った先生は、東大法学部時代の南原先生の教え子。
  その先生から「南原先生は、愛情深い、スケールの大きな先生だった。
  医者になったらこういう人物になれ」と毎日教わった。

 

☆本当の成長は、不連続の連続。
 →階段を上る如く。身長が伸びたと思う。 
 →だらだらとした坂を上っただけではダメ

 

☆尺取虫から学ぶ 
 →尺取虫は300種類あるが動き方は同じ。
 →自分のオリジナルポイントを固めてから、
  後ろの吸盤を前に動かしてそこで固定して全部の足を前に出す。
  かくて、自分のオリジナルポイントを失わないで済む。
 →尺取虫はどこでも生きていける。
 →境遇に関わらず前進できる人間になれ。

 

☆がん細胞は、転移できるのは尺取虫運動をしているから。
 →がん細胞から学ぶ。たくましくなる。

 

☆人間の自由意思

 

☆なぜ前進できるのか?

 

☆何かがあろうとなかろうか最善を尽くす。

 

☆何のために人間以外の生物がいるのか?人間が学ぶため。
 →人間関係で悩んでいる人は、動物から学ぶ。

 

☆ファシリティドッグは、職員。9~17時出勤。
 →人間ができないから、犬にしてもらってる。
 →犬でもできる、人間にできないことはない。

 

☆ブスの25か条は、トイレに貼る。自分が学ぶもの
 →人間は自分がブスであることを知らない  
  目が輝いていない
  悲観的に物事を考えてはいかん。
 1.  笑顔がない
 2. お礼を言わない
 3. おいしいと言わない
 4. 精気がない
 5. 自信がない
 6. グチをこぼす
 7. 希望や信念がない
 8. いつも周囲が悪いと思っている
 9. 自分がブスであることを知らない
  10. 声が小さくいじけている
  11. 何でもないことにキズつく
  12. 他人にシットする
  13. 目が輝いていない
  14. いつも口がへの字の形をしている
  15. 責任転嫁がうまい
  16. 他人をうらむ
  17. 悲観的に物事を考える
  18. 問題意識を持っていない
  19. 他人につくさない
  20. 他人を信じない
  21. 人生においても仕事においても意欲がない
  22. 謙虚さがなくゴウマンである
  23. 人のアドバイスや忠告を受け入れない
  24. 自分が最も正しいと信じている
  25. 存在自体が周囲を暗くする

 

☆つもり違い10か条は、玄関に貼る。  
 →来たお客様に見てもらいたいから玄関に貼る。
  来た人がちょっと変わる。
 →人間は自分が一番正しいと思いがちな生き物。

 

☆「少ないつもりで多いのは無駄」
 →「これしかない人生」を送る  
  今年は夏目漱石の生誕150年 
  『坊ちゃん』、『三四郎』の「しかない」
 →譲るだけ譲ったら暇になる 
 →これしかないと思える人物は、他のことが無頓着になる。
 →これしかないと知った人間が賢明な寛容を持てる。
  「良いね。すごいね」で終わる。
  人のことを非難しなくなる。
 →一日のうち、人と比較している時間が長い。 
  人と比較しなくなると日間(光が射し込む)になる。本が読める。

 

☆人間は不思議な生物。いかに理解するか。

☆「人生の目的は品性の完成」

 

☆大政奉還150周年

 

☆boys be ambitious 140周年

 

今回も、非常に格調高い恵みに満ちたひと時でした。
尺取虫や犬、ゴリラ、チンパンジーなどから学ぶ感性を養って下さっている樋野先生に心から感謝申し上げます。人生が豊かになるための宝物のような言葉を一つ一つ心にしまうことができて感謝にたえません!
日々の歩みの中でも、病気や人間関係で悩み、生きていくのに疲れた時にも、今日の学びと実践のひと時が役に立つことでしょう☆樋野先生の暇気な風貌、脇を甘さ、懐の大きさ、「ことばの処方箋」に一同感嘆中しております。来られた時には緊張されていたような方々も、出ていかれるときには、別人のように明るい笑顔で、「また会いましょう!来て良かったです!」とジョイフルに満たされて帰られていきました。

 

参加したくてもどうしても参加することのできなかった人々のために、病の中で苦しんでおられる人たちのために癒しと回復をお祈り申し上げます!

 

次回、お会いできると良いですね☆

 

 

17メディカルカフェチラシ3

 

 

次回は5月11日(木)13:30~16:00です。皆様のお越しをお待ち申し上げます☆

 

2017年もご多忙の樋野先生が毎月来て下さることになりました。まずは、上半期のみのチラシができましたのでご覧ください。
また、12月までの予定も確定していますのでこちらをご覧ください。

特に、7月2日(日)13:30~「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」3周年記念で樋野先生との「特別対談」を企画しております!今から手帳に書き込んでおいてください☆必聴、必見です☆

 

  

 

※個人面談も3人程可能ですが、事前申し込みが必要です。個人面談をご希望の方は、3日前までに yodobashi@church.email.ne.jp または03-3368-9165 で、中村和司/市川牧子担当教師宛でご連絡「○月メディカルカフェ面談予約」でお申し込みください。最近は、事前申し込みをしないと、当日では面談してもらえないことが多いのでご注意ください。

 ※個人面談が不要の場合は、登録の必要はございません。当日お気軽にお越しください。

※ご多忙の樋野先生のご都合などにより3週間ほど前までは日程変更もありえますので、このサイトや電話などで直前に今一度ご確認くださいませ。 

 

なお、「がん哲学外来 メディカルカフェ@よどばし」の第一回目から今回までの内容は こちら にアップされていますので、時折思い出しては何度も読み返してみられるのも良いかもしれません。先生の顔写真などの画質は相当小さくしていますが、雰囲気はお楽しみ頂けると思います。

 

樋野先生の出版されている著書は実に沢山あるのですが、以下の本などは「がん哲学外来 メディカル・カフェ@よどばし」でもお買い求めいただけます。本当に連日テレビや雑誌で樋野先生や「がん哲学外来」や「メディカル・カフェ」が取り上げられています。すごいです!

樋野先生の柔和な表情をご覧いただくだけでもほのぼのしますが、ことばの処方箋素晴らしいですね!よく効きます!無料!副作用ゼロです!年間の予定が出ていますので、是非、お気軽にいらしてください。途中の出入りもOKです!

 様々なことで、どうしても参加が難しい方には、沢山ある書籍の中から特に以下のものをお勧めいたします☆

 いい覚悟で生きるがん哲学外来から広がる言葉の処方箋  明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

見上げれば、必ずどこかに青空が  がん哲学外来へようこそ (新潮新書)

あなたはそこにいるだけで価値ある存在   がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人

こころにみことばの処方箋 世界に広がる「がん哲学」      51-SVP5R6aL._SX330_BO1,204,203,200_

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そして、なんと「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」が中国語に翻訳されました!
韓国語版も販売されていますが、題名が「偉大なるお節介」となっていますのでご注意ください。

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とにかくすごいです!次から次に毎月のように著書が出ています!

 

どなた様も、お気軽におらしてください☆

がんの方も、がん患者の家族の方も、人間関係に疲れておられる方も、元気な方も、初めて方も、「将来のために」備えたい方も・・・どなた様も大歓迎です☆


※今後の予定は こちら

※淀橋教会への行き方は こちら

 

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さて、この素晴らしい樋野先生の講話・・・実は日本各地、時には海外で連日のように講演をされています。
詳しくは 「一般社団法人 がん哲学外来」 をご覧ください。

現在94カ所ほどのメディカル・カフェが全国で行われていますが、全国に7千ヶ所必要と言われています。
医療の隙間を埋める場として、ますます必要が叫ばれているこの働きがさらに広がっていきますように!
世界の悩める人々のために豊かに用いられますように!