アガペーCGN第82次:9月18日(月)~22日(金)  岩手県、宮城県、福島県

 今回は、神山みさ(シンガーソングライター)さんと2人の隊員が各地を訪問させて頂きました。顔を出すだけで「あっ!また会えた☆」「忘れないでまた来てくれたのね、ありがとう」「久しぶり、元気だった?皆、どう?」と喜ばれました。

 

 被災された方々、被災地に住む方々、県外などに避難しておられる方々、天にいかれた方々、新しい命・・・この6年6か月は、それぞれに色々な事があり、家庭環境、地域格差、諸事情もあり、一言で形用する言葉が見つかりません。涙し、悲しみ、痛み、後悔し、傷つき、笑い、他人と比較し、落ち込み・・・新たな喜びを得、希望を持ち・・・。でも、「○○さんがいてくれたから今がある」という言葉は皆さんに共通しています。
お互いに色んなことがあったけど、「助け合ってきた」「忘れずに心にかけて声をかけ合った」「愛を見える形で表現してきた」というのは、皆さん共通の声です。

 

食べる復興、泊まる復興、観光する復興・・・ということで、経費以上の物は、自己負担で気持ちよくお腹いっぱい食べてきました!

 

<9月18日(月)> 晴れ
6時30分に新宿を出発。台風一過で、快晴の中一路東北へ。

 

 

12時半に宮城県利府町にあるAキャンプ場に到着。9月11日の3・11のゲストの関係のある生石庵カフェでランチを食べました。にぎやかな町に近いのに、車で15分程で広大な森の中!すごく癒しの空間でした。地元のお客さんもひっきりなしに次々と来られ大繁盛でした。食べてみて納得、絶品のサンドイッチ&コーヒー&有機タンポポ茶でした。近くを散歩するとヤギの「イースター」と、犬の「アロー」も大歓迎してくれました。この地が豊かに用いられるように、大自然の中、通りがかりの人たちと一緒に天地を創られた主を讃美することができました。

  

 

  

 

その後、気仙沼のBチャペルを訪問。「『アガペーCGNが今日から大槌に向かっている情報はゲットしていたけど、どのルートで行くのかな?』と思っていた~」と風〇先生がお出迎えくださいました。サプライズを喜んでくださいました☆子どもたちも駆け寄ってきてくれました。

 

初期の泥出し、洗浄、大工関係でその一端を共に担わせて頂けた気仙沼のCさんの自宅兼職場も訪問できました。皆さん、お元気そうでよかったです。

 

大槌町について、まずは買い出しをし、まずは、「お母さん」のお店に顔を出したら、お母さんには会えなかったですが、普段は遠くに住んでいる子どもと孫たちに、一気に会えました。山の上にひょっこりひょうたん島のライトアップ・・・とてもきれいでした。

 

「みささんのお母さん、お父さん」のD宿に19時10分に到着。お父さんたちに大歓迎されて、美味しい食事を頂き感動。カニを甲ごと生まれて食べました。もち米を入れたイカ飯も、お刺身も・・・すべてが美味しかったです。工事の人たちが多く宿泊されるようで、女子のお客さんは滅多に来ないので、他のお客さんにも大変喜ばれ、いろんな人が、食事中に様子を見に来たり、声をかけたりしてくれました(笑)。

  
 

 

<9月19日(火)> 晴れ
8時、D宿で「みささんのお母さん、お父さん、従業員のために歌っこ」を歌わせて頂きました。みささん達が震災後6か月目に福島チームと一緒に泥出ししたりした宿で、息子さんは、大槌町の消防隊員で、3・11の際、最後まで任務を全うされ、殉職されました。 

  
 

8時半、宿を出発 

 

まずは、港(漁協、定置)、養殖の皆さんにご挨拶。その後、城山体育館からの展望と祈りのひと時。本設の商業店舗がたくさんできてきました。
  

 

 

9時45分にE障がい者施設に到着すると、10時30分からのコンサートなのに、既に3名の方が期待をもって待機してくださっており、しかも、次々と皆さんが来てくださいました。待っている時間に、リクエスト曲をお訪ねし、歌詞を書き写し、コードを書き込み・・・3人で協力して本番に備えました。10分前には、8割ほどの人たちが集まってくださっており、臨時のプレイベントとして、水戸黄門などの音楽に合わせてダンスのひと時。車椅子で踊りだされる方複数、リズムをとっておられる方多数、熱唱している方複数・・・かなり盛り上がりました。後で、聞いたら、皆さん、毎日「水戸黄門」を見ておられるとのこと。開始時間となり、コンサートが始まっても、皆さん、表情良く大熱唱してくださりました。事前にリクエストを聞いて対応できたのが良かったようで、大きな口を開けて、体を揺らして・・・心も体もリハビリになったようです。みささんのオリジナルの曲にも、感動して下さったようで、皆、すごく楽しそうでした。

  
 
 

午後のお茶っこの買い出しに行く途中に、FIDRのおおちゃんバスに遭遇。いつ見てもほぼ満席です☆ランチは「お母さん」の所で。多忙のお母さんには会えなかったですが、滅多に会えない娘さんとお孫さん2人にも会えました!

 

13時20分頃、F集会場に到着。30名ほどの方が来て下さり、タオル体操や、ゲーム大会で大いに盛り上がり、歌っこも大変喜んでくださいました。全員がお茶っこにも残ってくださり、今回初めて参加して下さった方も複数おられ、良き時となりました。シフォンケーキは旅館の女将の手作りで、今回はマンゴ味を2ホールお願いして作ってもらいました。帰り際には、GさんとHさんが、私たちのために朝9時からアガペー農園の大根の間引きしたものを大量に収穫してくださった物の土を落として、参加してくれた皆さんにふるまって下さいました!ビックリ!

  

  

  

     

 

17時前に皆さんとお別れし、ジョイフルハウスを訪問、交わり。子どもたちも交えて良き時を過ごせました。

 

18時半、D宿でお客さんと、みささんのお母さん、お父さんに向かってコンサート。3曲でしたが、大歓迎して頂けました。一言一言、じ~んと来るようで、神妙な顔をされている方が多かったですが、終わってみたら「ありがとうございました。感動しました。・・・」とのこと。「みささんのお母さん、お父さん」は、今までのことを思い出す様で、にこやかに久しぶりに帰ってきた「娘」を温かなまなざしで見つめておられました。

  
   

 

18時50分に「お母さん」に会いに行くとようやく再会!一緒にクロスワードに挑戦して難問と格闘しました。短い時間でしたが良き時が持てました。

 

19時20分、I旅館に到着し、まずは夕食。すると、ギターを背負っているみささんを見つけるなり、お客さんたちから演奏をリクエストされましたが、想定内。しかし、お腹がペコペコでしたのでまずは夕食。その後に急遽5曲演奏。女将や大将も見て頂けました。なんと、映像の勉強で上京している息子が帰省中、ものすごい本格的なカメラで撮影してくれました。その後、久しぶりに女将や大将たちともお話できて良かったです。

  
 

 

<9月20日(水>  晴れ
7時、朝食。8時半に、みささんが、女将のリクエストで「愛燦々」を熱唱。

  
 

8時15分、大将の「ドローン」で遊ばせてもらう。上空150メートルまで上がります。ラジコンでも、フリーハンドでも、操作可能なドローンは、すごく楽しかったです!


  

9時30分、地元の人たちとアガペー農園で栗拾いを1時間程しました。

  

 

その後、2軒訪問。皆さんお元気で良かったです。そして、もう一つの畑に行って、ベコ(牛)の肥料(排泄物)まきをしました。皆で力を合わせて1時間ほどで終わりました。すごく楽しかったです。

 

 

  
 

宿に帰って、手早くシャワーにかかり、さっさと替え、ランチはお母さんのところで食べていると、隊員の一人がK地区のリーダーに「〇〇さん?」と声かけられました。10分で昼ご飯を食べないと次のコンサートに間に合わないので、周りをあまり見てなかったのですが、よく見ると、今回お会いしたい方の一人でした。限られた時間の中、このように「偶然」に会えると非常に感謝です。

 

13時~14時、L幼稚園で歌っこでしたが、ギリギリの本番12分前に到着し、音響セット、サウンドチェック。保護者の方々もたくさん来てくださいました。本番時間までには手早くスタンバイOKとなりましたが、結局は先方の都合で、15分ほど遅れての開始となりました。ことごとく守られていると感じた瞬間でした。子どもたちの「お礼のダンス」もすごく可愛かく、かっこ良かったです。   

  

 

 

次の訪問先に行くのに、約束の時間まで20分ほどあったし、コンビニの休憩場があったのでお茶タイムをしていると、先ほどのL幼稚園の親子に遭遇し、大喜びして、駆け寄って来てくれました。お茶っこも、私たちの隣に座ってくれて、いつまでも一緒に居たそうな感じでした。

 

15時、Mさんの復興住宅の新居訪問。「いつか、小さくても自分の家が出来たらボランティアさんたちにお茶のみに来てほしいと思っていたけど、まさか6年以上かかるとは夢にも思わなかった。でも、これで夢の一つが実現したと言うものじゃ。」とのこと。港から、とれたての新鮮なホタテを沢山もって息子さんが帰宅。目の前でホタテの開け方講習会&試食会☆コリコリとして美味しかったです。3・11で被災した小学校(後に、避難所、仮設住宅)に新しい建物を建てるために伐採された桜の木などを利用して作成した、息子さんのオリジナル工芸も新作ができており、隊員たちはそれぞれにゲット!Mさんの笑い声も、話し声も昨年とは別人のようです。元気のない声に、今年、夫を亡くした淋しさなどが伝わってきました。

  

 

 

一軒訪問。

 

夕食の時にI旅館で数曲演奏。みささんのオリジナルの歌を「良い歌だ」と絶賛。地元の方も来て下さいました。「地元の人同士は、お互いに忙しいし、なかなか話せないけど、アガペーさんが来てくれたらこうやって会えるからありがたい」とのこと。今回も良き橋(ブリッジ)になれたようで感謝でした!隊員の一人は、この日も夜遅くまでのトークとなりました。

  
 

夜中に地震。  

 

 

<9月21日(木)> 晴れ 
7時、朝食。8時半、I旅館で女将のリクエストの「川の流れのように」を歌わせて頂き、本日も大将による、ドローン操縦体験。ドローンは、かなり面白かったです。

 

 

9時の出発には、「震災はいつ起こるかわからない」と栗入り赤飯を女将が持たして下さいました。
 

 

Nガソリンスタンドに顔を出すと、満面の笑みで「飴っこ」をもってきてくれました。従業員の方もお元気そうで良かったです。

  
 
  

次は、港のOさんの処でお手伝い。1時間ほどすると、「ばあや」が、塩ガキを手早くつくって食べさせてくださいました。絶品!!!ホヤも試食!お礼に、肩がガチガチにこってるOさんと「ばあや」に肩もみ&数曲歌っこのプレゼント☆Oさんは、みささんの歌っこを聞いて、一瞬でファンになったようで、船の中でみささんのCDを聞いてくださるとか。ばあやは、歌が凄く上手で、みささんのオリジナルの曲も一緒に歌って楽しんでくれました。

  

  


      

 

ランチとして、女将にもらっていた栗入り赤飯を移動しながら車中で食す。この赤飯があったおかげで、次のコンサートに遅刻せずに済みました。前回に続き、今回も孔雀?を発見!前回発見した場所から200m程(高低差は5m程)離れたところで見つけることができました!

 

13時半~14時15分、P高齢者施設でのコンサート。皆さん、ノリノリで、喜んでくださいました。大きな声で熱唱してくださいました。近くのディサービスの方々も来て下さいました。

    

  

 

 

Qさんを訪問。試練を乗り越え、徐々に回復。歌っこに随分と感動されていました。

 

Rさんのお店訪問。自分の店、自分の家、自分の〇〇よりも、他の困っている人たちのことを考えて、皆さんのために、本当に色んなものを捧げて仕えてこられたRさんたちのお店も、ようやく6年以上たっての本設でした。

 

16時から45分間S学童で、コンサート&ゲーム大会。ぶっつけ本番で、みささんのギターと、子どもたちのバイオリン&チェロの饗宴が素敵すぎました!ゲーム大会でも、学年を超えて、一緒に楽しめたようです。特に、景品がかかるとすごく真剣にやっていました。

  

 

帰路に着こうとしたら、軽トラで野菜や、落ち鮎をもってきて来て下さる地元の方々。。。「アガペーさんのために、昨日と今日、鮎を釣りに行ってきたよ。焼けばいいだけにしてるから☆ヤマメもどうぞ。」と・・・。涙が出そうでした・・・。覚えて頂ける喜びを感じました。     

 

移転されたTさんのお店訪問。

Uさんの本設のお店を訪問。

港訪問の後、今一度女将に会い、みささんの友人のVさんを訪問。

  
     

 

あちこちに「また来ますね」と顔を出し・・・お母さんのとこでも一曲。おにぎりを持たせてくれました。お母さんありがとう!

 

19時半に大船渡の宿に到着。

 

 

<9月22日(金)>  晴れのち雨
隊員の一人は、4時15分の日の出を見ようとはりきって起きたが、山が邪魔して見れず・・・結局5時前に山から上がって来ました。自然は美しいですね!

  

 

  

  

 

大船渡の宿を10時発し、陸前高田キリスト教会を訪問、交わり。

 

その後、一軒、訪問。

 

2011年5月~1年間、岩手県の一ノ関に拠点を構えていましたが、その時に地元の人たちから「猊鼻渓と厳美渓がすごいから行った方が良い」という情報をゲットしていたものの、毎回ギリギリのスケジュールのために訪問することができませんでしたが、今回は、元気な若者チーム(?)でしたので、東京の到着が夜遅くなるのを覚悟して、まずは視察のつもりで訪問。猊鼻渓の船下りは、時間的にも予算的にもNGでしたが、厳美渓は色んな意味で良かったです。厳美渓では、大きな渓谷をはさんで、一軒のお店の2階と岩の間にロープが張られており、お客さんが、かごの中にお金を入れて、板を叩く(ロープを引き上げる合図)と、お店の人がロープを手でたぐり寄せ、お金を受け取って、代わりにお茶と団子とおつりを入れてロープで向こう岸まで届けるオーダーの仕方です!何度見ても面白かったです!しかも、海外からのお客さんが来られたら、その国の国旗を「かご」と「お店の窓枠」にさし、その国の国家を流すのです・・・。しかも、お店にも呼ばれて、ロープでかごを引き寄せる体験(写真つき)をさせて頂きました(無料)。お礼に歌っこを一曲披露させて頂くと、話が盛り上がり・・・。厳美渓は、渓谷も素晴らしく美しかったです。一ノ関インターから車で10分以内。機会があれば是非訪問してみてください。

  

  

  

   

  

  

 

 

その後、みささんが福島の復興支援のお祈り会に参加するために須賀川で下車。

 

新宿に22時頃到着。

 

 

<9月23日(土)>

大槌などで購入した海産物のお土産や、頂いた野菜、鮎、自家製ブルーベリージャムなどを食し、皆さんの愛と感謝と全人的な復興の祈りの日々が続きます。隊員達で美味しく頂きました。写真がない物もありますが・・・。

  

 

 

私たちは、たまにしか現地に行けません。毎回、道や風景も変わっています。でも、たまに行くからこそ、できることもあるようです。『大きなことができなくても、地元のリーダーたちや、一生懸命に頑張っておられる人たちの励ましになれば感謝だ』と思って、小さくても愛と心をも込めて関わってきた「点」が、少しは「線」になるのにお役に立っているようで感謝です。あちこちで「食べる復興、泊まる復興、観光する復興も是非お願いします」とのことでした。さらに「祈る復興」を付け足して、お仕えできることを感謝しつつ・・・。続く第83次にバトンをつなぎます。